グアムで通り魔が出現し、日本人観光客１４人が死傷したことに対する海外の反応

　米グアムの繁華街タモン地区で１２日午後１０時（日本時間同９時）過ぎ、男が車で通行人を次々とはねた後、ショッピングモール内にあるコンビニエンスストアに突っ込み、周囲にいた観光客らを次々刃物で刺した。外務省によると、日本人観光客１４人が死傷し、うち女性２人が死亡、１人が危険な状態にあるという。地元メディアはウエハラ・カズコさん（８１）、スギヤマ・リエさん（２９）が死亡したとしたほか、病院関係者の話として他に１人が死亡したと伝えている。

　グアム政府観光局によると、死亡した２人のうち１人は、コンビニエンスストア近くで刺されたという。８カ月と２歳の幼児がけがをしたとの情報もある。地元住民１人がけがをしたとの情報もあるが、死傷者の大半は日本人。

　地元警察は、車を運転していた地元に住む、チャド・ライアン・デソト容疑者（２１）を殺人などの容疑で逮捕した。日本人を標的にしたかどうかなど動機は分かっていない。

　事件は午後１０時過ぎに発生。地元紙記者などによると、チャド容疑者は事件直前、現場から約５００メートル離れたクラブで客とトラブルを起こしていたという。容疑者は店の前に止めてあった車に乗り込み、ショッピングモールに通じる幅７、８メートルの歩道上を走行し、７人を次々とはねた。

　車は、歩道の突き当たりにあるモール内のコンビニエンスストア「ＡＢＣストア」の壁に激突するかたちで停車。車から降りた容疑者が刃物を振り回し、付近の人々に切りつけた。

　事件直前に現場を通りかかったという日本人観光客の中村陽介さん（２８）は「少しでも遅かったら事件に巻き込まれたかもしれない。何度もグアムに来ているが、安全だと思っていたので驚きだ」と話した。

　現場はタモン湾に面する高級ホテルやレストラン、高級ブランドを扱う店が建ち並ぶザ・プラザと呼ばれるショッピングモール。アウトリガー・グアム・リゾートホテルが隣接する。事件発生当時、日本人ら大勢の観光客がいた。